供述弱者

423ECC3B-A8A5-4CFB-A06C-A5EF51A5654B.jpeg 生徒のこと

以前の記事情報弱者の

お話をしましたが

他にも交通弱者とか

災害弱者とか言った

言葉があることを知っていますか。

それらはいずれも

社会的弱者と言われる

乳幼児や高齢者や障害者や

経済的に困窮している人たちなどが

様々な場面で不利益や被害を被る時に

使うようです。

情報弱者

もともとは

社会的な理由から

情報にアクセスできない

人たちに対して

使われていましたが

今では

意味合いが違って

情報を充分に活用できない人を

バカにする言葉になってしまいました。

今日は最近の新聞で

取り上げられていた

「供述弱者」についてお話しします。

1. 滋賀県湖東記念病院男性患者死亡事件の再審

2.冤罪のもたらしたもの

3.社会的弱者として生きること

423ECC3B-A8A5-4CFB-A06C-A5EF51A5654B.jpeg

1. 滋賀県湖東記念病院男性患者死亡事件の再審

少し前のニュースで

もと看護助手の西山美香さんの

再審裁判のことが取り上げられていました。

西山さんは2003年に

勤めていた病院の入院患者を

人工呼吸器を外して殺害したとして

懲役12の判決を受け服役し

2017年に満期出所していました。

西山さんは服役中も無罪を訴えて

再審を請求し

2度目に認められ

今回

再審で無罪が確定しました。

前回の裁判では

西山さんの自白が主な証拠として

有罪判決に結びつきました。

今回の裁判ではその自白が

信用性も任意性もないとされました。

西山さんは

軽度の知的障害と発達障害を

合わせもっているそうです。

彼女が

取り調べ担当の刑事に

恋愛感情をもっていて

その刑事が

彼女の恋愛感情を利用して

自白を誘導したということでした。

その自白が主な証拠となり

彼女は12年服役し

その後の3年間前科のある者として

過ごしました。

2.冤罪のもたらしたもの

殺人の汚名を着せられ

12年も服役し

出所してからも

周りから

殺人を犯した犯罪者として見られて

生きることは

想像を絶します。

西山さんの15年間は

報われることが

あるのでしょうか。

障害をもっていると

ただでさえ社会的自立は

困難を極めます。

でも彼女は就職して

看護助手としての人生を

夢と希望をもって

歩んでいたのではないかと思います。

担当刑事は

その彼女の人生より

自分の刑事としての手柄を

優先させたのです。

正義より

人権より

自分の名声を

選んだのです。

そして最初の裁判では

自白の信憑性は疑われることなく

有罪が確定したのです。

しかも

再審で自白の信憑性が疑われたのは

15年前にはなかった

科学捜査の進歩とかいったことで

新たな証拠が見つかった

みたいなことによってではなく

よく調べていれば

明らかになることばかりによってでした。

15年前に裁判にかかわった人たちは

彼女の自白の信憑性について

誰も疑問に思うことがなかったのでしょうか。

なぜ彼女は

多くの人たちに

ないがしろにされたのでしょうか。

3.社会的弱者として生きること

私のかかわった障害をもった卒業生たちも

周囲に理解してもらえず

つらい思いをするだけでなく

これから先ずっと

弱者として不利益を被るのでしょうか。

私の担任した卒業生に

職場の人のお財布から

お金を半年以上も盗み続けた

生徒がいました。

彼は卒業して日本料理店に就職しました。

最初は数百円から始まって

だんだん金額が大きくなり

発覚したのは

5千円札や1万円札を

盗るようになったからでした。

被害にあったのは料理長でした。

料理長は小さなお金には無頓着で

発覚する直前の

1万円や5千円がなくなったことしか

気付いていませんでした。

連絡を受けて

すぐ彼を呼んで話をしました。

彼の話では

半年間で彼が覚えているだけでも

3万円〜4万円盗ったということでした。

彼は小学校低学年から

施設で育った子でした。

明るくユーモアのある

楽しい子でした。

卒業したら

施設を出なくてはいけないので

グループホームに入り

そこから職場に通っていました。

お金の管理は

グループホームがしてくれていますが

彼は働き始めて 

1週間ごとにお小遣いをもらえるようになり

自由に使うことのできる

お金を手にしました。

彼はそれでコンビニで食べ物を買ったり

ファミレスなどで食事をすることが

何よりも嬉しかったそうです。

それがだんだんと贅沢になり

お小遣いでは足りなくなったので

人のお金に手を出すように

なったようでした。

幼い時から

私の学校を卒業するまで

彼には盗癖は全くありませんでした。

彼は軽度の知的障害と

ADHD(注意欠陥多動性障害)

合わせもっていました。

自分が好きだったりやりたいと思ったことの

衝動を抑えられませんでした。

このADHD(注意欠陥多動性障害)については

また後の記事で詳しく書きたいです。

お店には副料理長がいて

お店を切り盛りしています。

副料理長は飾り切りの名人です。

20人近くの従業員をまとめ

毎日忙しく働きながらも

彼を気にしてくれていました。

実質お店を仕切っているのは

副料理長です。

副料理長は彼を理解し

彼に目を掛けてくれていました。

私にも定期的に

彼の様子をメールしてくれたり

彼の頑張りを

写真や動画で知らせてくれたり

するような方でした。

その副料理長のおかげで

彼は警察に突き出されることなく

お店も辞めさせられることなく

その後は

人のお金に手をかけることもなく

働き続けています。

でも

事件から1年くらい経ってもまだ

職場の従業員の人たちの

風当たりは厳しいようです。

心ないことを言う人もいるようです。

副料理長は彼に

「自分のやったことを考えたら

世間の当たり前の反応だ。

信用を取り戻すのには時間がかかる。

信用してもらえるまで辛抱しろ。」と

言うそうです。

もちろん副料理長は折に触れて

彼を理解するように

従業員の人たちに話してくれているようです。

でも世間の多くの人たちと同じように

自分と違う人のことを

理解しようとしない人たちの方が多いです。

そして

彼は職場で

孤独を感じてつらくなり

時々学校に私と話をしに来ては

「やめたい。」

と訴えていました。

副料理長は

彼のことを私と話す時いつも

「生きていくのに困らないように

どこででも通用する技術を身につけさせたい。」

と言います。

彼が身寄りがなく

一人で生きていかなくては

いけないことを

案じてくれています。

彼が警察に捕まって

さらに職場を解雇されていたら

どうなっていたのでしょう。

後先考えずに突っ走り

すぐ流される彼が

悪い友達でもできたら

利用されて

転落していくのは目に見えています。

警察につかまったら

取り調べられて

「供述弱者」となって

人の罪まで被るのでしようか。

彼は副料理長のような人に

出会えて幸運でした。

D227B2A3-E072-4E52-B4B8-E84A7111A4B8.jpeg

どうしたら

社会的弱者と言われる人たちが

住みやすい社会になるのでしょうか。

これからも

そのために私ができることを

考え続け

できることから

行動していきたいです。

どうか

皆さんも力を貸してください。

この記事についてご意見やご感想は
メールをいただけたらと思います。
または次のフォームからでもどうぞ!

コメント

タイトルとURLをコピーしました