人生の選択

53928BE2-9479-4A2B-8A8C-BC800552B3EC.jpeg 生徒のこと

こんにちは。キラです。

コロナ感染の広がりの

ニュースを聞くたびに

遠くの知らない人たちを

心配して思いを馳せる毎日です。

折に触れて

ふと思い出す生徒が

何人かいます。

最近

そんな生徒たちの中の一人で

遠くにいるであろう

一人の生徒のことが気がかりで

しょうがありません。

私は

彼が中2と中3の時に

担任をしました。

1.カープの熱狂的ファン

2.彼の家庭環境

3.彼の高校時代

4.さすらい人

5.人生を選ぶこと

1.カープの熱狂的ファン

ユーモアあふれる

楽しい男の子でした。

人気者でした。

カープが何よりも好きで

ファンクラブにも

入っていました。

シーズンには

彼は一人でも球場に

応援に出かけていきました。

球場に行けば応援仲間が

たくさんいました。

野球好きが高じて

部活も野球部でした。

厳しい部活でしてが

毎日泥だらけで頑張っていました。

部活の休憩中には

いろんなカープの選手の真似をしては

みんなを笑わせていました。

7年くらい前に引退した

前田智徳選手の熱狂的なファンで

敬愛していました。

「神様、前田様。」と言っていました。

何でもイチロー選手も

前田選手を尊敬し

「本当の天才」と言ったらしいです。

そんな前田智徳選手のことを

いつも聞かされて

私も影響を受けました。

球場にも行ったことないし

野球中継も見ないし

野球のルールも

詳しくわからないし

有名な選手以外は

どんな選手がいるのかも

わからなかったのに

前田智徳選手の

ファンになりました。

彼がいつも

熱く語ってくれたからです。

それから

何年か後に前田選手が

2000本安打を打った年に

カープ選手の奥様たちと仲良しだった

私の友達が

あまり人にサインをしない

前田選手の

サインをもらってくれました。

額に入れています。

私の宝物です。

彼に見せて自慢したいです。

2.彼の家庭環境

そんな彼でしたが

おばあちゃんと二人で

暮らしていました。

お父さんは暴力団の幹部で

会社を経営していました。

よくは知りませんが

噂ではかなり

危ない仕事をしていたようです。

お母さんは出て行ったそうです。

お兄ちゃんは2つ違いでしたが

荒れて

学校一の不良でした。

お兄ちゃんは

中学校卒業後

お父さんの会社で働きました。

年の離れた

お姉ちゃんもいましたが

逢ったことはありません。

おばあちゃんは

面倒見のいい

とてもいい方でした。

愛情深い方でした。

彼をまともに育てたいと

彼だけ引き取って

育てていました。

でもそういう境遇の生徒は

2年くらいから

不良の道に進んでいくのが常でした。

彼は両親と暮らしたことはなく

両親から愛情を

注がれたことはありませんでした。

家庭訪問した時

彼はいつも寂しそうでした。

おばあちゃんはいつも

自分はおばあちゃんで女だから

彼の話し相手になってやれないと

悩んでいました。

でも彼は

クラスのみんなに愛され

部活の友達に愛されて

おばあちゃんの愛情をいっぱい受けて

のびのびと3年間を過ごし

卒業して行きました。

3.彼の高校時代

でも高校になって

彼は変わりました。

無邪気な明るさはなくなって

暗い陰険な感じの人になりました。

高校はお父さんが無理やり選んで

受験させた高校でした。

高校の学費を出すのはお父さんなので

受験の時

彼は不満を言うことは

ありませんでした。

さらにお父さんは

彼が入学してから

その学校のホッケー部が強いからと

無理やりホッケー部に入れました。

部活には行かなくなり

学校にもただ通うだけでした。

たまに会って話をすると

「面白くない」と

「どうでもいい」が

口ぐせでした。

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4.さすらい人

彼は

高校を卒業したら

家を出て

放浪の旅に出てしまいました

お父さんから離れて

遠くに行きたかったのでしょうか。

おばあちゃんも

友達も誰も

彼がどこに行ったのか

知りませんでした。

今でも私に連絡をくれる

同級生によると

おばあちゃんには時々

連絡はしていたようです。

私は

彼が放浪の旅に出他た年に

学校を変わりました。

そして

彼やおばあちゃんと

会うことがなくなって

10年以上が経ちました。

彼はどうしているのでしょう。

なぜ彼をほったらかしにして

かえりみることがなかったお父さんが

高校のことだけに

あんなに介入したんでしょうか。

なぜ彼をあのままのびのびと

させてやらなかったのでしょうか。

結局私は

一度も彼のお父さんに

会うことはなかったので

その答えはわからないままです。

5.人生を選ぶこと

人はどんなことであろうと

自分が下した決断なら

どんな結果でも

自分で引き受けて

前に進むことができます。

自分の人生を

選ぶことができなかったことが

圧倒的な存在のお父さんが

彼の人生を一方的に

決めたことが

彼の心に暗い影を落とし

彼は逃げることしかできなくなって

彼は前に進むこともできなくなって

友達からも

遠ざかってしまいました。

もしかしたら

彼はお父さんの愛情を

誰よりも求めていたのかも

しれません。

どんなに無力感を感じ

どんなに失望し

どんなに人間不信を抱いたことでしょう。

私は

かれが高校に入学してから

ほとんど彼にかかわることが

なかったことを悔みます。

彼はどこでどうしているのでしょう。

側には彼のことを思う誰かがいるでしょうか。

彼は幸せなのでしょうか。

みんなを笑わせて人気者だった彼を

でもどこか寂しげだった彼を

時折思い出して

切なくなって

胸が詰まって

涙することがあります。

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ただ

彼がどこかで

幸せに暮らしていることを

願ってやみません。

私や中学校時代の友達との

かかわりが

少しでも

彼の力になっていることを

願ってやみません。

あなたにも

こうして

時折思い出して

胸が詰まるような気もちに

なるような人はいますか。

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