こんにちは。
キラです。
前回の記事で
多くの人が理解し合い助け合う関係を求め
さらにそういう集団に所属したいと
思っていることについて話しました。
今回では
多種多様な人で構成される集団で
助け合い支え合うことが可能かについて
話していきたいです。
そして私の目指す在り方についても書きました。
1.発達障害のやっくん
クラスの生徒たちは
お互いをあだ名や姓名をもじったりや
名をそのまま使って呼び合っていました。
ちなみに私のことも生徒間で話す時は
名前できらちゃんと呼んでいました。
アスペルガーの生徒は
姓の一番初めの文字をとって○っくんと
呼ばれていました。
ここでは仮にやっくんにしました。
やっくんは療育センターで
アスペルガーと診断されていました。
アニメオタクで
それ以外には全く興味がないかのようでした。
いじめられた経験がたくさんあるので
クラスの生徒とは全くかかわろうとしませんでした。
全体的に学力は低かったのですが
特に数学の理解が困難で
LDも合わせもっている感じでした。
ご両親が人情味のある人格者で
彼を大切に育ててこられていたので
彼はいじめられた経験があっても
卑屈な感じはありませんでしたが
怒りを溜めている感じでした。
普段は言われた指示に従って
まじめに学習に取り組み
自分の好きなことを
黙々とやっているような人でした。
話しかけられたらそっけない感じでしたが
率直なことばを返していました。
でも自分の行動や自分の能力について
他から批判的な言葉をかけられたら激怒しました。
小さなことでも「うるさい。」と
鋭く言って相手を突き放しました。
相手に向かってよく
「虫けらが」と言っていました。
たぶんそういう対応をアニメで学んだんだと思います。
さらにそんな言葉を言ってみて
相手が一瞬怯んだり避けたりしたので
効果的だと学んだのでしょう。
私はその時は
アスペルガーについてよく知らなかったので
まずお母さんの話をひたすら聞きました。
わかったことは
まじめで決まりは必ず守ること
決められた予定通りのことをしていると安心し
予定変更にも対応できるけど
あらかじめ説明がなかったり
あまり変更しすぎると混乱して
不安定になるということでした。
だから決まりを守っていない人を
ちゃんと注意してくれたり
予定変更などは
あらかじめ知らせてやってほしいと言われました。
学習に関しては課題は必ずやるので
わからないことは繰り返しやる方法で
課題を出して指導してほしいということでした。
また思ったことをすぐ口にすること
人の気もちはわからないこと
彼にとってアニメのキャラと人は
同じであることも言われました。
相手を批判する言葉を言ったとしても
相手のことを嫌いだからとか
馬鹿にしているとかから出る言葉ではなく
自分が不快になったことで
反射的に出る決まった言葉で
そもそも相手に対して
何かの感情をもつことはないと言われました。
相手に対しては
自分が「快」と思うことをしてくれる人か
「苦」と思うことをする人で
分けている感じがあるということでした。
それによって
対応を少し変えているようだとも言われました。
学校は彼にとっては長いこと「苦」の場所で
自分を守るために極端な怒りのこもったような言葉で
人を遠ざけていた感じでした。
お母さんはやっくんがそんなふうになったのは
小学校の中学年くらいからで
それまでは同じアニメが趣味の友だちに誘ってもらって
よくいっしょに遊んでいたし
人にひどいことを言ったりすることはなかったと言いました。
やっくんが変わったのは
いじめを受けるようになってからでした。
いじめの詳しい内容は聞きませんでした。
私はお母さんの許可を得て
お母さんから聞いたことを
リーダーたちに話しました。
発達障害のことはほとんど知らなかったので
間違った知識を与えてはいけないので
アスペルガーという障害をもっているということは全く触れずに
お母さんから聞いたことだけを話したのに
リーダーたちはすんなり
「そういう人」という感じで受け止めていました。
今思えば一つ間違えば
「自分たちとは違った変なヤツ」と捉えて
いじめの原因になったかもしれず
無謀なことをしたなと思います。
本能的に彼らを信じていたのだと思います。
彼と同じ学校だったリーダーの一人が
やっくんは変わったと思ったと言いました。
楽しそうに友だちと遊んでいたのに
いつ頃からか険しい顔一人でいるようになったと言いました。
リーダーたちは
やっくんが楽しそうに
友だちと遊べるようにしようと言い始め
お昼休みのサッカーに誘うんだとか
班の中で嫌なことを言われても話しかけてみようとか
アニメの好きな人と同じ班にすればいいとか
いろんな意見を言い合っていました。
リーダーたちは
自分たちが話したことを色々試しては
私に報告してくれました。
私は決まりを守らない人を必ず注意することと
予定の変更は極力しないことと
する時には必ず黒板に書いて知らせました。
そして3年生だったので
多くの生徒が部活を引退した9月から
いつもの朝勉強会を企画して
やっくんには繰り返し苦手課題に取り組む
プリントを用意しました。
やっくんにいろんな生徒が数学を教えていましたが
やっくんは素直に聞いていました。
面白いことに
指導困難NO.1の男子に教えてもらうのは
拒否していました。
やっくんに聞いたわけではありませんが
決まりを守らなかったり
人迷惑なことをたくさんやってきて
勉強もまともにやってこなかったやつに
教えてもらうことはないとか
思ってたのではないかと思います。
気がついたら
やっくんは班の人と普通に話しているし
昼休みのサッカーからみんなと一緒に
顔に汗をいっぱいかいて戻ってくるようになりました。
しかも授業では
手を上げて発言するようにもなりました。
でもたまに不快になって
「虫けらが」と言っていましたが
言われた女の子が笑いながら
「今日久々にやっくんの『虫けら』が出たよ。」
と言ってきて一緒に笑いました。
3年当初はやっくんも保護者も
特別支援学校を進路希望にしていました。
色々話し合って進路を普通校に変えて
やっくんは私立の高校に無事進学し
そこから2年間の専門学校を経て
一般企業に就職して3年目が来ます。
節目に届くお母さんからの手紙と彼からの年賀状で
彼がうまくやっている様子が伝わってきます。
3年6組は今でも彼に
エネルギーを補給し続けているようです。
2.3年6組の可能性
3年6組は卒業式の朝
みんなで朝早くから登校し
男子はグランドでみんなで最後のサッカーを堪能し
女子は黒板に黒板アートを完成させました。
3年6組の思い出や
3年6組への思いにあふれた黒板アートでした。
卒業式の日私にも早く来いというから
何かいいことをしてもらえるのかと思いましたが
担任が来ないと
朝早くから学校や教室に入れないからだと言われました。
でも最後にそんな生徒たちの姿を見れたのはよかったです。
卒業式で
最後に立ち上がって一斉に「礼」をして
花道を通って出て行くのですが
立ち上がった時
「3年6組、最高!!きらちゃん大好き!」
とみんなで声を揃えて言って卒業していきました。
なぜ
私を含めて教師たちが担任するのを嫌がった
クセがあり(個性的)
アクの強い(自己顕示欲が強く自己中心的)生徒が多いクラスで
全員が好き勝手な方を向いてバラバラになったり
下手をしたら学級崩壊を起こしたりしかねないクラスが
まとまり理解し合い支え合うクラスになったのでしょうか。
一番大きな要素は二人のリーダーです。
この二人が常に人の気もちを考え
見返りを求めず
人のために何かをしてあげたいと
思う人たちだったからです。
そして二人とも大変な努力家でした。
それは二人が人間の可能性を信じていたからです。
だから自分の目的のためにどんな努力も厭わないし
自分だけでなく人の可能性も信じているから
粘り強く人とかかわることができました。
人のために行動する人は
その人が求めていることを知ろうとするので
自然と人を理解しようとします。
彼らが自分の力を伸ばすための努力を誰よりもし続けて
なおかつ人のために行動することをし続けたことで
同じような傾向を持つ人たちに影響を与え
同じように行動する人が増えていきました。
二番目は目標を明確にしたことです。
クラスの目的は「理解し合い支え合うクラス」であること
そのためにすべきことを生徒たちに話し合わせ
問題が生じた時も解決に向けて討論させ
目的達成のために粘り強く取り組むために
その時々で目標を考えクラスに提示しました。
その結果目的の達成に向かう行動が
習慣化されていきました。
三番目は小集団の班で取り組んだことです。
小集団の班をつくって
深くかかわる場を設けたことで
班の活動ではその人たちのやり方の
「人を理解しようと努め、人を助ける」
ということがルールのようになっていったことです。
また小集団の方が
リーダーの影響力は発揮しやすいので
班長たちの考えたことが
行き渡りやすかったということもありました。
四番目は生徒に考えさせて
どう行動するかも生徒たちに任せたことです。
そうすると自主性が育ち
指示をしなくても生徒たちは
目的のために同じ方向を目指して
行動するようになりました。
いつも生徒たちの力を信じていました。
私の役割は
リーダーをひたすら褒めることと
間違ったことをしている人をただ叱ることと
悩みを聞いたり人の理解についてアドバイスしたりすることで
あとは生徒と一緒になって
クラスが理解し合い助け合うクラスとして高まるように
たくさん話をしていればよかったのです。
3年6組は発達障害をもった生徒をも理解し
支え合う関係を築いたのです。
3.人の力を信じて
私は3年6組のように
そこにいる人と人がが深く結ばれるような集団の例も
人間関係に悩み傷いた人が問題を乗り越えて
幸せな人間関係を築いていく例をいくつも見てきました。
でもそれは自然とそうなることはまれで
なんらかの学びやきっかけが必要です。
それには人の理解の仕方を知り
人とのかかわり方を方を知ることが必要です。
集団にはリーダーが必要です。
リーダーは育てるものです。
集団を組織したり
集団の方向性を決めていくためには
理論やスキルが必要です。
でもそれらがわかり
身につけることができたら
悩みを克服し
人間関係をより良いものにしていくことができます。
私も人間関係に悩んだり
怒りを抱え荒れることしかできない生徒のために
何かしたいと思いながら
そんな生徒とのかかわりかたがわからなかったり
子どもを理解したり受け止めたりできない苛立ちを
教師を批判するという方法でぶつけてくる
保護者とのつながり方が
わからなかったりして苦しんできました。
力を注いでも
心を通わせることができる
学級集団にすることができず
疎外感を感じて
学校の方針と地域の傾向のせいにして
逃げたこともありました。
だから人とのかかわりで
悩み苦しむ人の気もちも
人に理解されず
辛い思いをする人の気もちもわかります。
そして私は何千人という生徒や保護者と真剣にかかわったり
理解し合い助け合う学級集団や
部活動集団をつくることができた経験や
発達障害をもつ人とのかかわりについて学んできたことや
実践を生かすことができます。
失敗を学びに変える意識を忘れないようにしてきました。
カウンセリングや集団づくりについて
先輩やスペシャリストからも学んできたし
本を読み漁ったりしててきたので
人間関係に悩み苦しむ人たちに
コミュニケーション力を付けたり
人と良い関係を築いたりするスキルを伝える方法を
身につけることができました。
私はこれからそれらの身につけた力を
助けを求める人のために使っていきたいです。
私は人がいつも
つながりを求めていることを知っています。
私は人が人のためを思ってする行動が
かかわった人に広がっていくのを知っています。
理解し合い支え合うことができる関係で
つながった仲間をもつことができた時
幸福を手にすることができることを知っています。
私は人のそんなつながりの力を信じています。
人のそうつながることができる力を信じています。
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