1.違った視点に立ってみるということ
人によっていろんな視点があり
目の前の相手の視点に立って見ることができると
相手が自分や自分の言動をどう思っているかがわかり
相手の気持ちを理解することができる
ということを書きました。
物事や状況を私たちが認識するとき
その位置によってその知覚する情報が違います。
例えばピラミッドは真横から見ると△で
上から見ると□で
斜めから見ると立体的に見えたりします。
それらを総合的に見て
ピラミッドを正確に認識できます。
このようにいろんな知覚位置の情報を合わせていくと
全体が正確に認識されるように
いろいろな知覚位置から相手や自分やその関係性を見て
その情報を統合していくことで
相手を深く理解でき
相手や自分と相手との関係のために
どのようなことが必要かがわかってきます。
2.第三者の視点
色々な知覚位置から見るために
自分と相手との関係を客観的にみる
「第三者の視点」を加えます。
第三者の視点とは
自分でも相手でもない
利害関係のない他人の視点です。
自分と相手から離れた客観的な視点です。
自分の視点でのの思考や感情
そして相手の視点での思考や感情を
俯瞰して観察する視点です。
自分の視点と相手の視点に
この第三者の視点で見ることで
視野を広げ
より健全な人間関係を
構築していくことを可能にします。
3.三つの視点で見るということ
今まで三つの視点について説明しました。
簡単にまとめてみます。
一つは自分の思いにだけ繋がっている自分の視点で
自分が感じたり思ったりする視点です。
もう一つは相手の視点で
相手の感情や気持ちや社会的地位や立場などの視点です。
もう一つは第三者の視点で
客観的な観察者の視点です。
そこでは自分考えや感情、相手の考えや感情を
客観的に見て観察する視点です。
三つの視点に立って
冷静な判断をしたことで
最善の結果をもたらしたという話です。
「敵に塩を送る」という言葉がありますが
上杉謙信と武田信玄の両戦国大名を
語るときに欠かせない
有名な逸話からきています。
上杉謙信が内陸国の甲斐が
駿河の今川に塩を止められて困っているところに
川中島の戦いで知られるように
宿敵であった甲斐に塩を送ったという逸話です。
上杉謙信の人となりを語る美談として
知られています。
でも実は
上杉謙信は甲斐の国に塩を
ただであげたのではなく
売ったというのが事実であるとされています。
ついでに言うと
上杉謙信は軍神と呼ばれる一方で
資金を集めることに長けた
ビジネスパーソン的な人でした。
そして時代はすでに封建社会から
市場経済に移行しつつあり
領地から収穫物を搾取する封建社会から
商品を売って資金を蓄え
それを資本にさらなる利益を生み出そうとする
市場経済の社会に変化しつつありました。
この時上杉謙信の
「敵に塩を送る」という行動は
まさに三つの視点に立って
状況を見極めて出した結論の結果の行動でした。
ここで自分を
戦国時代で勢力を広げたい上杉謙信
相手を塩不足に悩む武田信玄
第三者を他の戦国大名達や朝廷などの情勢と置き換えて
考えてみてください。
上杉謙信は自国の状況から
甲斐の国の塩不足状態を大きな市場と考え
周囲の政治的経済的情勢も見極め
それらの情報を統合して総合的に判断して
塩を売って収入を得る方が
戦国時代を生き抜けると判断したのです。
もし上杉謙信が
戦国時代を制したいと思う
自分の視点だけで判断したら
一番の強敵である甲斐を滅ぼすために
甲斐の塩不足につけ込んで
攻める判断をしたと思います。
4.より良い人間関係のために
三つの視点に立つということが
どういうことなのかが理解できたと思います。
三つ視点に意識的に入り
知覚位置を変えて
この三つの視点の世界に入ることによって
それぞれの世界から見ている人の気持ちや感情や考えを知り
関係性を知る事で
より良い関係性を作り出していくことができます。
意識的にこの三つの視点に
立ってみることができたなら
相手をより深く理解し
相手との関係を深めるための
適切な言葉がけや行動を
知ることができるということです。
ではどうやったら三つの視点に
意識的に入ることができるのでしょうか。
まず相手の態度や言葉に
すぐに感情的に反応しないことが大切です。
感情的になった時点で
自分の視点に支配されていて
その見方しかできなくなります。
湧き上がった感情を鎮め
冷静になって問いかけます。
「相手はなぜそんなことを言う(する)のだろう。」
「周りの人はどう考えて(言って)いるのだろう。」
感情に任せて反応する前に
こう自分に問いかけて考えるだけでも
自分の反応は変わっていき
これを習慣付けすることで
相手との関係も変化してきます。
もっと簡単で効果的な方法があります。
時間をかけてそれぞれの視点に入って
確認する方法です。
二つ椅子を用意して
一つを自分の視点
もう一つを相手の視点として
二人の関係を再現します。
自分の椅子に座って自分の気もちに入り
相手を前にした時の自分気もちを再体験します。
立ち上がって深呼吸をして気もちを切り替えて
相手の椅子に座って
相手の気もちに入り相手の世界を体験します。
この時相手の癖を真似てみたり
口調を真似て話して
相手を演じてみたりすると効果的です。
相手の気もちを感じることができたら
また立ち上がって深呼吸して
少し離れたところに立って
二つの椅子に自分と相手が座っていると想像して
観察し感じたことやわかったことを確認します。
三つの世界を体験し
三つの視点を確認して
三つの視点での気もちや考えがわかったことが
行動や相手への対応の変化につながり
相手との関係が変わってきます。
私は生徒の問題が起こった時に
生徒が帰った後によくその当事者の生徒の席に座って
生徒の気もちに入ったり
教卓から見て自分の気もちを確認したり
教室の後ろから第三者の視点で観察したりしていました。
そうすることで怒りや焦りや迷いから離れて
冷静になることができたし
気付いたこともたくさんあり
生徒とクラスのために
やるべきことを見つけることもできました。
生徒の気もちを理解しようとして
やったことはそれだけではありませんが
そうやって努力することで
少しずつ生徒の気もちを理解できるようになり
生徒との関係は深まっていきました。
いつまで経っても相変わらず反応は感情的でしたが
意識は変わったので
自分のことだけ考えて感情的になっていたわけではないし
相手を思う気もちは伝わったので
関係はこじれることはありませんでした。
みなさんも
相手の気もちが分からず
どうしていいかわからなかったり
誰かとの関係で悩んだり
確執のある相手との関係を改善したいとか思っていたら
この方法を試してみてください。
ただこの方法を行う時
カウンセラーのアシストがあった方が
より効果があります。
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